建設業許可申請Q&A
おのざと行政書士私が解説しています

おのざと行政書士事務所
小野里 孝史 (おのざと たかし)
行政書士として15年目。建設業許可申請を専門としています。
事務所概要 プロフィール

業種について

管工事業で建設業許可を取得するために必要な要件は?

管工事で建設業許可を取得するために必要な要件について、

  • 経営業務の管理責任者の要件は?
  • 専任技術者(一般と特定)の要件は?
  • 実務経験で証明するには?

上記3つのことを中心に解説いたします。

INDEX
管工事業とは?
経営業務管理責任者の要件
一般建設業で取得する場合の専任技術者の要件
特定建設業で取得する場合の専任技術者の要件
実務経験で証明するには

管工事業とは

冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して、水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事のことを言います。

具体的には、

  • 冷暖房設備工事
  • 冷凍冷蔵設備工事
  • 空気調和設備工事
  • 給排水・給湯設備工事
  • 厨房設備工事
  • 衛生設備工事
  • 浄化槽工事
  • 水洗便所設備工事
  • ガス管配管工事
  • ダクト工事
  • 管内更生工事、(配水小管)

などが管工事業の工事に該当します。

他の業種との区別については、以下のようになっています。

  • 『冷暖房設備工事』、『冷凍冷蔵設備工事』、『空気調和設備工事』には冷媒の配管工事などフロン類の漏洩を防止する工事が含まれています。
  • し尿処理に関する施設の建設工事における『管工事』、『水道施設工事』及び『清掃施設工事』間の区分の考え方は、規模の大小を問わず浄化槽(合併処理槽を含む。)により、し尿を処理する施設の建設工事が『管工事』に該当します。
    公共団体が設置するもので下水道により収集された汚水を処理する施設の建設工事は『水道施設工事』に該当します。
    公共団体が設置するもので汲取方式により収集されたし尿を処理する施設の建設工事が『清掃施設工事』に該当します。
  • 機械器具設置工事』には広くすべての機械器具類の設置に関する工事が含まれるため、機械器具の種類によっては『電気工事』、『管工事』、『電気通信工事』、『消防施設工事』等と重複するものもあります。これらについては原則として『電気工事』等それぞれの専門の工事の方に区分するものとし、これらいずれにも該当しない機械器具あるいは複合的な機械器具の設置が『機械器具設置工事』に該当します。
  • 建築物の中に設置される通常の空調機器の設置工事は『管工事』に該当し、トンネル、地下道等の給排気用に設置される機械器具に関する工事は『機械器具設置工事』に該当します。
  • 上下水道に関する施設の建設工事における『土木一式工事』、『管工事』及び『水道施設工事』間の区分の考え方は、公道下等の下水道の配管工事及び下水処理場自体の敷地造成工事が『土木一式工事』であり、家屋その他の施設の敷地内の配管工事及び上水道等の配水小管を設置する工事が『管工事』となります。上水道等の取水、浄水、配水等の施設及び下水処理場内の処理設備を築造、設置する工事が『水道施設工事』になります。
    尚、農業用水道、かんがい用排水施設等の建設工事は『水道施設工事』ではなく『土木一式工事』に該当します。
  • 公害防止施設を単体で設置する工事については、『清掃施設工事』ではなく、それぞれの公害防止施設ごとに、排水処理設備であれば管工事』、集塵設備であれば『機械器具設置工事』等に区分します。

軽微な建設工事」以外の管工事を請け負うには、その工事が公共工事か民間工事かを問わず、必ず建設業許可(管工事業許可)を取得しなければなりません。

経営業務管理責任者の要件

法人は常勤役員(代表取締役、取締役。建設業許可において監査役は役員に該当しません)のうち1人が、個人事業主の場合は本人又は支配人のうち1人が、下記の1~4のいずれかに該当しなければなりません。

1.管工事業を営む会社で5年以上の役員経験があること。
  • 建設業許可保有会社であれば、建設業許可通知書のコピーと5年間以上の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社であれば、管工事と明確にわかる工事請負契契約書、注文書、請求書等と役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 複数の会社での役員期間の合算でも証明可能です。
具体例
  • 管工事業許可を保有するA社で取締役として3年勤務
  • 自分でB社を設立し代表取締役に就任。管工事を2年請負う。

上記の経歴のような場合、A社3年(他社役員経験)+B社2年(自社役員経験)の合計5年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと3年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • B社の2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)と2年分の管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

2.管工事業を個人事業主として5年以上営んでいること。
  • 管工事と明確にわかる工事請負契契約書、注文書、請求書等と5年間以上の確定申告書(原本提示)等で証明します。
具体例
  • 個人事業主として管工事を5年請負ってきた

上記の経歴のような場合、個人事業主5年のみで証明することができます。

証明するには、

  • 5年分の確定申告書の写し(原本提示)と5年分の管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

3.管工事以外の建設業を営む会社で6年以上の役員経験があること。
  • 建設業許可保有会社であれば、建設業許可通知書のコピーと6年間以上の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社であれば、工事請負契契約書、注文書、請求書等と役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 複数の会社(複数業種での)での役員期間の合算でも証明可能です。
具体例
  • A社建設業許可(建築一式工事業許可)保有会社で取締役として2年勤務
  • B社建設業許可(土木一式工事業許可)保有会社で取締役として2年勤務
  • 自分でC社を設立し代表取締役に就任。管工事を2年請負う。

上記の経歴のような場合、A社2年(他社役員経験)+B社2年(他社役員経験)+C社2年(自社役員経験)の合計6年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • B社の建設業許可通知書のコピーと2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • C社の2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)と2年分の管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

4.管工事業以外の建設業を個人事業主として6年以上営んでいること。
  • 工事請負契契約書、注文書、請求書等と6年間以上の確定申告書(原本提示)等で証明します。
具体例
  • 個人事業主として防水工事を6年以上請負ってきた

上記の経歴のような場合、個人事業主6年のみで証明することができます。

証明するには、

  • 6年分の確定申告書の写し(原本提示)と6年分の防水工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

一般建設業で取得する場合の専任技術者の要件

下記の1~3のいずれかに該当する人を営業所ごとに常勤で置かなければなりません。 

1.管工事の実務経験が10年以上ある人。
  • 建設業許可保有会社での経験であれば、建設業許可通知書のコピーと厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社での経験であれば、管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
具体例
  • A社建設業許可(管工事業許可)保有会社で社員として5年勤務
  • 当社B社で工事主任として管工事を5年請負ってきた

上記の経歴のような場合、A社5年(他社実務経験)+B社5年(自社実務経験)の合計10年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと5年間の常勤を証明する厚生年金被保険者記録照会回答票等
  • B社の5年分の管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と健康保険被保険者証の写し等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

2. 指定学科(建築学、土木工学など)卒業+管工事の実務経験のある人。
  • 中等教育学校、高等学校、専修学校の場合は5年以上、高等専門学校及び大学の場合は3年以上の実務経験のある人。
  • 建設業許可保有会社での経験であれば、卒業証明書+建設業許可通知書のコピーと厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社での経験であれば、卒業証明書+管工事と明確にわかる工事請負契契約書、注文書、請求書等と厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
具体例
  • 従業員で大学の土木建築科を卒業した者がおり、工事主任として管工事を3年請負ってきた

上記の経歴のような場合、自社実務経験3年として証明することができます。

証明するには、

  • 大学の卒業証明書と3年分の管工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と健康保険被保険者証の写し

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

3.下記のいずれかの国家資格等を有する人。
  • 一級管工事施工管理技士
  • 二級管工事施工管理技士
  • 技術士法の下記のいずれか
    ・機械「流体工学」または「熱工学」総合技術監理(機械「流体工学」または「熱工学」)
    ・上下水道・総合技術監理(水道)
    ・上下水道「上水道及び工業用水道」総合技術監理(水道「上水道及び工業用水道」)
    ・衛生工学・総合技術監理(衛生工学)
    ・衛生工学「水質管理」総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
    ・衛生工学「廃棄物管理」または「汚物処理」総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)
  • 建築設備士(1年以上の実務経験が必要)
  • 一級計装士(1年以上の実務経験が必要)
  • 水道法の給水装置工事主任技術者(1年以上の実務経験が必要)
  • 職業能力開発促進法の下記のいずれか
    ・空気調和設備配管
    冷凍空気調和機器施工
    給排水衛生設備配管
    ・配管(選択科目「建築配管作業」)・配管工
    建築板金 

特定建設業で取得する場合の専任技術者の要件

下記の1~2のいずれかに該当する人を営業所ごとに常勤で置かなければなりません。

1.下記のいずれかの国家資格等を有する人。
  • 一級管工事施工管理技士
  • 技術士法の下記のいずれか
    ・機械「流体工学」または「熱工学」総合技術監理(機械「流体工学」または「熱工学」)
    ・上下水道・総合技術監理(水道)
    ・上下水道「上水道及び工業用水道」総合技術監理(水道「上水道及び工業用水道」)
    ・衛生工学・総合技術監理(衛生工学)
    ・衛生工学「水質管理」総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
    ・衛生工学「廃棄物管理」または「汚物処理」総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)
2.国土交通大臣が、1に掲げる者と同等以上の能力を有すると認めた人。
これは、以前に実施されていた特別認定講習及び考査に合格した人(下記参照)が該当しますが、現在は実施されておりませんので、上記の1で要件を満たす必要があります。
  • 大臣特別認定者:建設省告示第128号(平成元年1月30日)の対象者
  • 指定建設業7業種(土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業)に関して、過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した人

実務経験で証明するには

実務経験の証明に必要な工事資料は、申請する行政機関によって使用できる種類や用意する件数が異なります。

ここでは当事務所で対応している、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、関東地方整備局(国土交通大臣許可)についてご説明します。

東京都の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(実際の工事期間の合算)
神奈川県の場合
証明する期間分の法人税確定申告書(確定申告書の事業種目欄で申請業種が記載されていることが条件)
確定申告書で証明できない場合は、工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(各年1件以上)
千葉県の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(各年1件以上)
埼玉県の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(毎月1件以上)
関東地方整備局(国土交通大臣許可)の場合
工事請負契約書・工事請書+注文書のいずれかを証明する期間分(実際の工事期間の合算)

特に東京都と関東地方整備局(国土交通大臣許可)は、条件が厳しいので慎重に準備しなければなりません。
また、10年以上の実務経験を証明する場合、用意する件数もたくさん必要になります。

ワンポイントアドバイス

現在、管工事業の専任技術者になれる指定学科は、建築学、土木工学、機械工学、都市工学、衛生工学になります。

  • 建築学に関する学科は、建築科を始め8学科
  • 土木工学に関する学科は、建築土木科を始め56学科
  • 機械工学に関する学科は、機械科を始め33学科
  • 都市工学に関する学科は、環境都市科を始め3学科
  • 衛生工学に関する学科は、空調設備科を始め6学科

と多くの学科が認められています。

管工事許可の新規取得や業種追加をご検討されている方で、会社内に専任技術者に該当する国家資格保有者がいないと諦めている場合でも、実は従業員で指定学科を卒業していた人がいたというケースが過去にありました。ぜひ、よく探してみることをオススメいたします。そして、建設業許可の取得に向けて1歩前進できることを今から行動していきましょう!

当事務所では多くの会社様(サポートさせて頂きましたお客様の声)の建設業許可取得のお手伝いをしてきた実績と経験から、ご相談者それぞれの状況に応じて、最適・最短で建設業許可を取得できる方法をご提案させていただいております。

管工事業許可についてご不明な点があったり悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。

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