建設業許可申請Q&A
おのざと行政書士私が解説しています

おのざと行政書士事務所
小野里 孝史 (おのざと たかし)
行政書士として15年目。建設業許可申請を専門としています。
事務所概要 プロフィール

業種について

電気通信工事業で建設業許可を取得するために必要な要件は?

電気通信工事業で建設業許可を取得するために必要な要件について、

  • 経営業務の管理責任者の要件は?
  • 専任技術者(一般と特定)の要件は?
  • 実務経験で証明するには?

上記3つのことを中心に解説いたします。

INDEX
電気通信工事業とは?
経営業務管理責任者の要件
一般建設業で取得する場合の専任技術者の要件
特定建設業で取得する場合の専任技術者の要件
実務経験で証明するには

電気通信工事業とは?

電気通信工事業は、有線電気通信設備、無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送機械設備等の電気通信設備を設置する工事のことを言います。

具体的には、

  • 有線電気通信設備工事
  • 無線電気通信設備工事
  • ネットワーク設備工事
  • 情報処理設備工事
  • 情報収集設備工事
  • 情報表示設備工事
  • 放送機械設備工事
  • TV電波障害防除設備工事

などが電気通信工事業の工事に該当します。

既に設置された電気通信設備の改修、修繕又は補修は『電気通信工事』に該当しますが、保守(電気通信施設の機能性能及び耐久性の確保を図るために実施する点検、整備及び修理をいう。)に関する役務の提供等の業務は、『電気通信工事』に該当しません。

電気通信工事業において、「軽微な建設工事」以外の電気通信工事を請け負うには、その工事が公共工事か民間工事かを問わず必ず建設業許可(電気通信工事業許可)を取得しなければなりません。

電気通信工事は、現代社会において大規模施設の他、一般家庭でも必要になる工事であり、新築物件にはもちろん、通信機器を使えない古い建物でもインターネットが利用できるようにする電気通信工事が増えており、年々需要が高まっています。

電気通信工事の需要は増加していますが、技術者が足りない(専任技術者になれる国家資格等が他の業種に比べて少ない)との指摘があり、国土交通省は平成31年度から『電気通信工事施工管理技術検定』を実施しております。

経営業務管理責任者の要件

法人は常勤役員(代表取締役、取締役。建設業許可において監査役は役員に該当しません)のうち1人が、個人事業主の場合は本人又は支配人のうち1人が、下記の1~4のいずれかに該当しなければなりません。

1.電気通信工事業を営む会社で5年以上の役員経験があること。
  • 建設業許可保有会社であれば、建設業許可通知書のコピーと5年間以上の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社であれば、電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 複数の会社(自社、他社のどちらでもOK)での役員期間の合算でも証明可能です。
具体例
  • 電気通信工事業許可を保有するA社で取締役として3年勤務
  • 自分でB社を設立し代表取締役に就任。電気通信工事を2年請負う。

上記の経歴のような場合、A社3年(他社役員経験)+B社2年(自社役員経験)の合計5年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと3年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • B社の2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)と2年分の電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

2.電気通信工事業を個人事業主として5年以上営んでいること。
  • 電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と5年間以上の確定申告書(原本提示)等で証明します。
具体例
  • 個人事業主として電気通信工事を5年請負ってきた

上記の経歴のような場合、個人事業主5年のみで証明することができます。

証明するには、

  • 5年分の確定申告書の写し(原本提示)と5年分の電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

3.電気通信工事業以外の建設業を営む会社で6年以上の役員経験があること。
  • 建設業許可保有会社であれば、建設業許可通知書のコピーと6年間以上の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社であれば、工事請負契契約書、注文書、請求書等と役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等で証明します。
  • 複数の会社(複数業種での)での役員期間の合算でも証明可能です。
具体例
  • A社建設業許可(建築一式工事業許可)保有会社で取締役として2年勤務
  • B社建設業許可(電気工事業許可)保有会社で取締役として2年勤務
  • 自分でC社を設立し代表取締役に就任。電気通信工事を2年請負う。

上記の経歴のような場合、A社2年(他社役員経験)+B社2年(他社役員経験)+C社2年(自社役員経験)の合計6年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • B社の建設業許可通知書のコピーと2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
  • C社の2年間の役員期間の記載されている登記簿謄本(履歴事項全部証明書)と2年分の電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

4.電気通信工事業以外の建設業を個人事業主として6年以上営んでいること。
  • 工事請負契契約書、注文書、請求書等と6年間以上の確定申告書(原本提示)等で証明します。
具体例
  • 個人事業主として内装仕上げ工事を6年以上請負ってきた

上記の経歴のような場合、個人事業主6年のみで証明することができます。

証明するには、

  • 6年分の確定申告書の写し(原本提示)と6年分の内装仕上げ工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

一般建設業で取得する場合の専任技術者の要件

下記の1~3のいずれかに該当する人を営業所ごとに常勤で置かなければなりません。 

1.電気通信工事の実務経験が10年以上ある人。
  • 建設業許可保有会社での経験であれば、建設業許可通知書のコピーと厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社での経験であれば、電機通信工事と明確にわかる工事請負契契約書、注文書、請求書等と厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
具体例
  • A社建設業許可(電気通信工事業許可)保有会社で社員として5年勤務
  • 当社B社で工事主任として電気通信工事を5年請負ってきた

上記の経歴のような場合、A社5年(他社実務経験)+B社5年(自社実務経験)の合計10年として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと5年間の常勤を証明する厚生年金被保険者記録照会回答票等
  • B社の5年分の電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と健康保険被保険者証の写し等

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

2.指定学科(電気工学、電気通信工学)卒業+電気通信工事の実務経験。
  • 中等教育学校、高等学校、専修学校の場合は5年以上、高等専門学校及び大学の場合は3年以上の実務経験のある人。
  • 建設業許可保有会社での経験であれば、卒業証明書+建設業許可通知書のコピーと厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
  • 建設業許可を保有してない会社での経験であれば、卒業証明書+電機通信工事と明確にわかる工事請負契契約書、注文書、請求書等と厚生年金被保険者記録照会回答表等で証明します。
具体例
  • 従業員で大学の電気科を卒業した者がおり、工事主任として電気電気通信工事を3年請負ってきた

上記の経歴のような場合、自社実務経験3年として証明することができます。

証明するには、

  • 大学の卒業証明書と3年分の電機通信工事と明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等と健康保険被保険者証の写し

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

3.下記のいずれかの国家資格等を有する人。

特定建設業で取得する場合の専任技術者の要件

下記の1~3のいずれかに該当する人を営業所ごとに常勤で置かなければなりません。

1.一般建設業の要件1~2のいずれかに該当する人で、更に元請として4500万円以上(消費税込)の工事について2年以上指導監督的な実務経験を有する人
  • 建設業許可通知書のコピーと工事請負契契約書、注文書、請求書等で証明します。
具体例
  • A社建設業許可(電気通信工事業許可)保有会社で社員として20年勤務し、そのうち元請として4500万円以上(消費税込)の工事について、5年以上工事課長として指導監督的な実務経験を有する者を当社で従業員として雇用した

上記の経歴のような場合、A社5年(他社実務経験)として証明することができます。

証明するには、

  • A社の建設業許可通知書のコピーと5年間の常勤を証明する厚生年金被保険者記録照会回答票等と実務経験該当工事の契約書の写し(原本提示)及び施工体系図

が必要です。
※上記の例は東京都知事許可の場合となり、地域や取得する許可により必要書類が異なります。 ご不明点はお問い合わせください。

2.下記のいずれかの国家資格等を有する人。
  • 建設業法の一級電気通信工事施工管理技士
  • 技術士法の電気電子・総合技術監理(電気電子)
3.国土交通大臣が、1・2に掲げる人と同等以上の能力を有すると認めた人。
これは、以前に実施されていた特別認定講習及び考査に合格した人(下記参照)が該当しますが、現在は実施されておりませんので、上記の1もしくは2で要件を満たす必要があります。
  • 大臣特別認定者:建設省告示第128号(平成元年1月30日)の対象者
  • 指定建設業7業種(土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業)に関して、過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した人

実務経験で証明するには

実務経験の証明に必要な工事資料は、申請する行政機関によって使用できる種類や用意する件数が異なります。

ここでは当事務所で対応している、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、関東地方整備局(国土交通大臣許可)についてご説明します。

東京都の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(実際の工事期間の合算)
神奈川県の場合
証明する期間分の法人税確定申告書(確定申告書の事業種目欄で申請業種が記載されていることが条件)
確定申告書で証明できない場合は、工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(各年1件以上)
千葉県の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(各年1件以上)
埼玉県の場合
工事請負契約書・工事請書・注文書・請求書+入金確認資料(法人口座通帳など)のいずれかを証明する期間分(毎月1件以上)
関東地方整備局(国土交通大臣許可)の場合
工事請負契約書・工事請書+注文書のいずれかを証明する期間分(実際の工事期間の合算)

特に東京都と関東地方整備局(国土交通大臣許可)は、条件が厳しいので慎重に準備しなければなりません。
また、10年以上の実務経験を証明する場合、用意する件数もたくさん必要になります。

ワンポイントアドバイス

電気通信工事業の場合、専任技術者になれる国家資格が少ない事や過去に施工してきた工事が電気通信工事業に該当する工事かの判断が難しい事などから新規で許可を取得する事が他の業種に比べて困難です。

しかし、過去に施工された工事経歴や自社の役員・従業員の職歴、保有国家資格、卒業学科を1つ1つ整理していくことで、用意する資料やどのような条件を満たせば許可申請に進めるかを理解でき、建設業許可取得へ前進していけます。

まずは建設業許可の取得に向けて1歩前進できることを行動していきましょう。

当事務所では多くの会社様(サポートさせて頂きましたお客様の声)の建設業許可取得のお手伝いをしてきた実績と経験から、ご相談者それぞれの状況に応じて、最適・最短で建設業許可を取得できる方法をご提案させていただいております。

電気通信工事業許可についてご不明な点があったり悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。

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